ボツリヌス療法とは?筋肉への注射で緊張を取り除く治療法!

ボツリヌス療法とは、
ボツリヌス菌と呼ばれる菌から作られる毒素、
「A型ボツリヌストキシン」を直接注射することにより
筋肉の緊張によって起きる症状などを緩和する目的で
行われる治療方法です
毒素を注射する!なんて言われると「え??」と思ってしまう人も
居るかもしれませんが、危険な治療方法ではありませんから、
その点は安心しても、良いかと思います。

ちなみに、この治療は、
身体の色々な部位に対して行われることのある治療ですが、
当サイトでは目の部分に関係するお話をしていきます。

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どんな場合に用いられるの?

ボツリヌス療法は、目の病気の場合、
眼瞼痙攣(がんけんけいれん)に用いられます。
最終的に瞼を開くことができなくなってしまうこともある恐ろしい病気で、
この症状を緩和するために、この治療方法が用いられるかたちになりますね。
眼瞼痙攣についての詳細はこちらをご覧ください)

ただし、眼瞼痙攣自体を根治させるものではなく、
医師の適切な判断のもと、治療を行うことが必要になります。
この治療法の効果は”数か月間”持続しますので、
その間は楽になる場合もありますが、
ずっと効果が続くわけではありません。
眼瞼痙攣を根治させるのは、現時点では
なかなか難しいのも事実です。

どんな風に行うの?

ボツリヌス療法は、A型ボツリヌストキシンという毒素を
筋肉に直接注射する方法です。
そのため、眼瞼痙攣の場合はまぶたの筋肉に
注射を行っていくことになります。
注射は片眼ごとに複数個所に行い、
それぞれにA型ボツリヌストキシンを注入していきます。

手術ではなく、あくまでも注射を行うだけですので、
入院などをする必要はなく、日帰りで行うことが
できる治療になっています。
当日は目をこすったり、刺激を与えたりだとか
そういうことは避けるようにしましょう
(その他も、医師から指示があった場合は
従うようにして下さい)

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効果はあるの?

注入された毒素により、筋肉の緊張が取り除かれるため、
眼瞼痙攣による、目を開きにくい症状などが
緩和されます。
(人によって効き目は異なります)

ちなみに、注射をした当日にすぐに効果が現れるわけではなく、
注射をしてから数日後に少しずつ効果が現れるものになっています。
そのため、すぐに効果が出なくても、それが普通ですから
心配しないようにしましょう。

その後、1、2週間程度で効力が安定、
数か月間持続し、次第にその効果が消えていく、というものになります。

ここまでお話すれば分かるかと思いますが
ボツリヌス療法は「一時的」なものであり、
永久的にその効果を発揮するものではない、ということですね。

効力が無くなった後に、医師の判断で、
引き続き注射が必要だと判断した場合は、
再度、ボツリヌス療法がおこなわれることになります。

副作用のリスクを理解する

ボツリヌス療法には、副作用も存在します。
中心となるのは「効き過ぎ」によるもので、
効き目が無くなれば消失するようですが、
場合によっては辛い場合もあります。

副作用として言われているモノは、
・赤く腫れたりする
・注射部位などに痛みを感じる
・倦怠感やだるさなどが出る

となります。
これらの症状がもしも出てしまった場合に関しては、
注射を受けた医師に相談を行うようにしましょう。

稀に、繰り返し投与を続けることで、
効き目が薄くなってしまったり、
逆に目を開けにくくなってしまうと言った
副次的効果もあるようです。

しっかりと先生と相談しながら、治療を進めましょう。

ボツリヌス菌を注射して大丈夫なの?

ボツリヌス菌…なんて言われると、
目の付近に菌を注入して大丈夫なの?と
心配に思う方もいるかと思いますが、
ボツリヌス療法は、ボツリヌス菌を直接注射するわけではなく、
ボツリヌス菌から作り出される毒素(A型ボツリヌストキシン)を
注入するものなので、心配する必要はありません。

菌が体内で大繁殖してしまったり、
菌によって病気がもたらされてしまったり、
そういうことはありませんから、
その点は安心してもらって大丈夫です。

危険な治療法であれば、そもそも行えませんし、
ちゃんと安全性は確立されている治療法になります。

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費用が少し高い

ボツリヌス療法は、保険適用の治療ではありますが、
治療費が少し高いのが特徴です。
病院や、診察内容などによって、異なると思いますから
一概に金額を言ってしまうことはできませんが、
2万円程度の費用がかかるとのことです。
少なくとも、1万円以上はかかると考えておきましょう
(3割負担の場合の金額になります)

が、一度注射をしてしまえば、基本的に数か月間は
効果が持続しますから、
頻繁に注射をしたりする必要はありません。
その点も考慮に入れて、治療を受けるようにしましょう。

まとめ

眼瞼痙攣の症状は非常に辛い症状で、
目は見えているのに、目を使うことができない、
機能上の失明状態になってしまいます。

そうなってしまうのを防ぐため、
少しでも症状を緩和させてくれる治療が、
このボツリヌス療法です。

根治させるわけではありませんが
人によっては「楽になった」と実感できるぐらいの効果が
ありますから、医師と相談の上で、
必要に応じて、治療を受けていくことが必要になります。

ただ、効果は上でも説明したとおり、永続ではありません。
そのため、定期的にこの治療を受けていく必要が
ありますし、眼科医による定期的な経過観察も
必要になっていきます。
焦って治せるものではないので、
気長に付き合っていくしかありません。

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