脳卒中で目の見え方に異変が?どんな見え方が危険なの?

脳卒中(のうそっちゅう)は脳の病気ですが、
目の見え方にも異常が現れることがあります。

”見え方”がおかしいからと
眼科を訪れてみても、
脳が原因の場合は、当然、眼科の検査では
異常は見つかりません。

どのような見え方・症状が出たら
脳卒中の危険性があるのか、
それを知っておくことでいざという時に、
早めに行動したりすることが出来るかもしれません。
”知っておく”ということは、とても大切なことです。

脳卒中の基本的な概要と、
目に出てくる症状について、お話を
していきたいと思います。

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脳卒中とは何か?

まず、脳卒中と言うものについて
簡単にお話をしておきます。

脳卒中とは、脳内の血液の障害や
出血、血管に何らかの障害が起きることによって
発症する病気で、
その状況によって、いくつかの種類に分かれます。

まず、脳の血管が詰まってしまう状態は
「脳梗塞(のうこうそく)」と呼ばれるものになります。
これは、血管が詰まることで、脳に必要な栄養が
行き渡らなくなり、最悪の場合は短時間で致命的な
ダメージを受けることになってしまう恐ろしい状態です
脳梗塞とは?に詳しくまとめてあります)

一方、脳の血管自体が破れてしまう病気が
「脳出血(のうしゅっけつ)」や「くも膜下出血」になります。
どちらも非常に危険な状態で、早急な治療が必要になります
脳出血とは?に詳しくまとめてあります)

このように、脳卒中にはいくつかの種類がありますが
どの病気だったとしても、非常に危険な状態であり、
早急な治療が必要になることは変わりありません。
場合によっては命にも関わりますし、
治療が遅れれば重大な障害を残すことになる可能性もあります。

脳の関係の病気は、なるべく早い治療が大切になるのです

目の症状が出ることも!

そこで、知っておきたいのが「目の症状」ですね。
脳卒中では、色々な症状が出ますが
時に、目に症状が出ることもあるのです。

必ずしも症状が出るとは限りませんし、
急激に症状が出てきて倒れてしまうようなケースもありますが、
それでも、知識として”こういう症状が出たら危ないかもしれない”
ということは知っておくことが大切になるかと思います。

では、どのような症状が出るのでしょうか。

・急に目が見えなくなる
明らかに急激に片目が見えなくなったり、
視野の一部が欠けたりする…
これは非常に危険な兆候です。
通常の目の病気であれば
”いきなり目が見えなくなる”
”急激に視野が欠ける”などということは
あまり起きないことです。
こういったことが起きた場合、脳関係の何かを
疑った方が良いかもしれません。
また、一定時間で回復した場合は
「一過性脳虚血発作」である可能性のあります。
これは一時的に血管が詰まったものの、すぐにその状態が解消された状態です。
血管の詰まりが解消されたことは喜ぶべきことですが
数年以内に脳梗塞になる可能性も高い、一種の前触れとも言える状態なので
検査を受けることをおすすめします

・モノが二重に見える
これは、目の病気や症状でも起きることですし
乱視などでも起きることですが、脳が原因となって
起きることもあるので注意が必要です。
片目ずつ(片方の目を瞑って)見て、どちらかの目で見たときだけ
モノが二重に見えている場合は、その目が原因である可能性も高いですが
”両目で見たときだけ”、モノが二重に見えるケースに関しては
脳が原因である可能性も高いとのことです。
つまり、両目で見ると二重なのに、片方ずつ見た場合、どちらの目も
普通に見える場合は、何らかのトラブルが脳で起きている可能性も
否定はできません

目の症状としてはこんなところでしょうか。
「急に目が見えなくなる(カーテンがかかったかのように、などと言われる)」
「視野が欠ける」
「モノが二重に見える」
これらの症状が、出てきた場合は警戒が必要です。

特に”急激に”
”片方の目が”見えなくなった・視野が欠けた、などの場合に
関しては、脳が関係している可能性も大いに
考えられますから、脳神経外科などで検査を受けた方が良いでしょう。

もちろん、確実に脳とは限らず、目が原因である可能性もありますが、
下に述べる症状も併発している場合は
脳である可能性が高いです。

このような症状の場合は、基本的に脳神経外科などを受診し、
検査をすることをおすすめしますが、
眼科を受診した場合、目に原因があれば
眼科で原因を突き止めることが可能ですが、
脳から来ている症状の場合だと、
眼科の検査では異常は突き止められません。
(眼底検査などをしても、脳起因のものであれば何の異常も出ません)

ただ、目に何か異常があると思って眼科を受診した場合も
先生が症状を聞いて、検査して何も異常が出なければ
当然、先生も脳の方を疑い、紹介状などを出してくれると思います。

そのため、仮に脳卒中系統の目の症状で
眼科に行ってしまった場合も、脳に原因がある可能性が髙ければ
最終的には脳神経外科に紹介され、検査することになると思います。
いずれにせよ、急激に視野が欠けたり、見えなくなったりすることは
普通ではありませんので(ふつうはそのようなことは起こらない)
早めに病院を訪れることが大切です。

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目以外の症状

脳卒中は、当然目だけの症状ではありません。
上で紹介した「脳梗塞」「脳出血」の個別ページに
詳しい症状を書きましたのでここではざっと紹介しますが、
下記のような症状が出ることがあります
(全部出るわけではなく、人によって出る症状は
異なるので、目安として参考にしてみてください)

・頭痛(経験したことのないような激しい頭痛)
・片方の手足のしびれや麻痺
・顔半分の麻痺
・立てなかったりあるけなかったりする
・めいまいやふらつき
・ろれつが回らない
・相手の言っていることが理解できない
・言葉が出ない
・吐き気
・意識障害

このような症状が
出てきます。
ただし、全部出るわけではなく
脳卒中の中のどの病気なのか、
そして、人によっても出てくる症状は、変わります。
症状によっては、前触れなどがほとんどなく、
本当に突然、ということもありますし、
いずれにせよ時間との勝負です。
もしもの時が訪れてしまった際に、そのとき自分で
動ける状態かどうかは分かりませんが、
それでも、こういった知識を覚えておくことは
大切なことになるかと思います。

治療方法は?

脳梗塞か、脳出血なのか、緊急性が高いものなのか
状況によって治療方法は変化します。
一過性脳虚血発作の場合や、軽い脳梗塞などの場合
内服薬各種による治療が行われる場合もありますが、
緊急の場合などは、当然手術が行われることになります。

脳梗塞、と言ってもその状態や程度は様々なので、
一概に治療方法を言うことはできません。
手術か、内服薬か、状態によって方法は異なりますが
病院に行くことが出来れば、先生が適切な治療方法を
判断し、何らかの治療はスタートできますので、
とにかく、時間との勝負です。
放置する、しない、の状態ではないと思いますが、
もしも自分で普通に動ける場合も、
放置はしないようにすることが大切です。

まとめ

脳卒中は、どのようなものだったとしても
非常に恐ろしい病気です。
命に関わるものですので、しっかりと治療を行っておくと共に
どんなに予防しても、誰にでも起こる可能性は
あることですから、
目の症状も含めて、”どんな症状が出る可能性があるのか”
ということを覚えておいても損ではありません

目は脳とも密接なつながりのあるものですから
上で紹介したような症状が出ることはあります。
頭の片隅にでも、知識として入れておくと良いかと思います

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