網膜裂孔とは?網膜に亀裂や穴が出来た状態!早めの診察を!

網膜剥離という言葉は聞いたことがある人もいるかと思います。
目の中の網膜が剥がれてしまい、最悪の場合は
失明に至ることもある危険な病気です。

では、網膜裂孔(もうまくれっこう)とは何か。

これは、網膜剥離に進む前の段階だと思ってください。
網膜が剥がれているわけではないけれども、
その一歩手前、という状態になりますね。

網膜剥離にせよ網膜裂孔にせよ、早急な診察が
必要なのは事実です。
では、網膜裂孔について、見ていきましょう。

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網膜裂孔とは?

網膜裂孔とは、目の内部のゼリー状の物体、硝子体が
加齢などによって変質することを主な原因として
網膜が引っ張られてしまい、裂け目や裂孔が出来てしまった
状態を言います。

自覚症状はそれほど多くなく、
気が付いたときには網膜剥離などに進行している場合もあります。
網膜上の裂け目などをそのままにしておくと、
そこから水などが入ることにより、網膜が剥がれてしまった状態、
”網膜剥離(もうまくはくり)”へと進んでしまいます。
網膜剥離の詳細はこちらをご覧ください

そのため、網膜裂孔になってしまった場合は、
早期の治療が求められます。
網膜剥離に進行する前であれば、治療も比較的簡単なモノで済む場合も
ありますから、怪しいな?と思ったら早めに検査を
受けることをおすすめします

裂孔ができる原因は?

網膜裂孔が起きてしまう原因は何なのでしょうか。
基本的に、この部分は網膜剥離と同じです。
網膜裂孔⇒網膜剥離と繋がっていくかたちになるので、
網膜剥離と網膜裂孔は基本的には同じような原因で生じます。
一番の原因は加齢に伴う硝子体の変質で、
通常、ゼリー状の硝子体が液状化するなどして、網膜を引っ張ってしまうことにより、
網膜裂孔が生じてしまいます。

他の原因としては、
・けがなどで目に強い衝撃が加わった
・強度の近視
・精神的なストレス

などが挙げられます。
加齢に関しては、誰にでも等しく訪れる者ですから
予防するのはなかなか難しいと思いますが、
他の部分であれば、ある程度の予防は可能であるかとは思います。

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症状はどんな症状?

網膜裂孔の症状はどのようなものになるのでしょうか。
それも見ていきましょう。
基本的に、自覚症状は少なく、
網膜に裂孔が生じても、痛みを伴うようなことはありません。
そのため、網膜裂孔に気付かぬまま、網膜剥離などに進行してしまう
可能性もあります。

症状としては、
・飛蚊症(黒い虫のようなものや糸くずのようなものが見える症状)
・光視症(暗い所でも光が見える症状)
・網膜剥離に進行する可能性

となります。
網膜裂孔の段階で失明したり、視野が狭くなったりすることは
基本的にはありませんが、そのままにしておくと、網膜剥離へと進み、
最悪の場合は失明することになります。

飛蚊症や光視症は、多くの場合、生理的な原因であり、
心配する必要はない症状なのですが、
この網膜裂孔が起きた際に生じる場合もあるので、
飛蚊症や光視症が生じた場合は、念のため、眼科で検査を
受けることをおすすめします。

飛蚊症についてこちらを、
光視症についてはこちらをそれぞれ参考にしてみてください。

検査を受けるべきケースとしては
・今までなかった飛蚊症や光視症が急に現れた
・飛蚊症や光視症の症状が急激に悪化した
・両方の症状が出ている
になります。

上記のようなケースでも確実に網膜裂孔とは限りませんが、
念のため眼科で検査を受けることを強くおすすめします

怪しいな?と思ったら

基本的に、網膜が剥がれる感じだとか、穴が開く感じは、
体感することはできません。
痛みもなければ、違和感もないです。
そのため、網膜裂孔かな?などと思うことはないでしょう。

飛蚊症や光視症の症状が出てきて、初めて「ん?」と思うような感じです。
もしも2つの症状、もしくは片方の症状が出てきた場合は、
ひとまず眼科での検査を受けることをおすすめします。

網膜剥離に進行する前であれば、比較的簡単に治療することが可能です。

検査方法はどんな方法?

飛蚊症や光視症の症状などが出ている場合は
眼科で「眼底検査」を行い、網膜の状態を確認します。
眼底検査の詳細についてはこちらでご確認下さい

眼底検査は痛みを伴うような検査ではなく、
散眼薬と呼ばれる瞳孔を開くための薬を点眼し、
その後、薬の効き目が出たら(20分程度です)眼底の様子を確認する検査です。
痛みなどは全くありません。
ただし、注意点として瞳孔を開く薬の効果が切れるまでの間、
6時間程度は光を眩しく感じたり、視界がぼやけたりします。

そのため、網膜裂孔の疑いで眼科を受診する際は
車などの運転は控えるようにしましょう。

私も眼底検査の経験はありますが、とてもじゃないですが、
車を運転できるような状態ではありません。

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網膜裂孔の治療方法は?

網膜裂孔は治療が必要な場合と、そうでない場合があります。
網膜裂孔の全てが、網膜剥離に進んでしまうわけではありません。
そのため、眼科医が、適切に判断し、治療の必要があると判断された場合は
レーザーによる治療が行われます。
これは、日帰りできますし、そこまで大々的なものではないので、
心配する必要はありません。

ただし、網膜剥離に進んでしまうと、場合によっては手術が必要に
なりますから、もしも飛蚊症などがある場合は、必ず眼科を受診して
網膜裂孔の段階で早めに見つけ出すことが、大切になります。

なお、網膜剥離に進行する可能性が低いと眼科の先生が
判断された場合には、経過観察を行うことになります。
また、レーザー治療後も、しばらくの間は網膜の状態を確認するために
定期的な診察が必要になりますので、
くれぐれも自己判断することなく、眼科医の指示に従って治療しましょう

放置するとどうなるの?

網膜裂孔を放置すると、網膜剥離に繋がり、やがて失明する可能性が
あります。しかしながら若い方の場合は、網膜裂孔の状態から
網膜剥離に進行しない場合もあります。
その場合であれば、経過観察を適切に行っていれば問題はありません。

が、何の検査もしていなければ、知らぬ間に網膜剥離に
繋がってしまう可能性は十分にあります。
やはり、検査はしっかりと受けて、対応していくべきであると考えます。

放置するとどうなるか?という問いに対しての答えは
「最悪の場合は網膜剥離に進展し、失明する可能性もある」と
いうことです、最善の場合は、網膜剥離に進まずそのまま、
ということですが、どちらに転ぶかは分かりません。

網膜剥離前には必ず網膜裂孔になるの?

網膜剥離の前には必ず網膜裂孔になるのか?と言われれば
そうではありません。
網膜裂孔⇒網膜剥離の順番で症状が進行していくタイプのものを
裂孔原性網膜剥離(れっこうげんせいもうまくはくり)と言います。
一般的に網膜剥離とはこれのことを示し、
このタイプのものが一番多いのですが、
別の病気などが原因で網膜裂孔を伴わないタイプの
網膜剥離も存在します。

そのため、必ずしも、網膜剥離の前に
網膜に亀裂が生じている状態「網膜裂孔」になるとは
限らないということは覚えておきましょう。

まとめ

網膜裂孔は自覚症状が少なく、なかなかその時点で
見つけるのは難しい症状です。
飛蚊症や光視症の症状が急に出てきたりした場合は
それが唯一のサインかもしれませんから、早めに眼科の
検査を受けることをおすすめします。

網膜裂孔から網膜剥離にまで進んでしまうと、
治療するにしても、手術が必要になったりするケースも
ありますし、最悪の場合、治療が遅れれば失明に
いたるケースもあります。

網膜裂孔自体は適切に治療すれば、しっかりと治療できる
症状ですから、怪しいな?と感じたら、一度眼科で
検査を受けることを強くおすすめします。

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