春季カタル…
目のかゆみを伴うアレルギー性結膜炎の一つです。
なんだか不思議な名前ですが
春にその症状が強く出やすいことから
この名前がついた、などと言われています。
モノとしてはアレルギー性結膜炎の重症版…のような感じで
放置しておくと目に大きなダメージを与えてしまう可能性があります。
そんな春季カタルの
症状・原因・治療方法などをそれぞれ解説していきますので、
参考にしてみてください。
どのような病気なのか?
春季カタルは、アレルギー性結膜炎の一種で、
その中でも酷い症状を伴うタイプのものになります。
原因としてはアレルギー的なものが原因(後述します)になっており、
場合によっては深刻な症状をもたらす可能性もあるものになります。
小学生男児に多いのが特徴のようですが、
決して子供だけのものではなく、
成長してもそのまま症状が続く可能性もあるために
しっかりと対処をしていくことが大切になります。
なお”春季”と病名についていますが
これは決して春限定のアレルギー症状ではありませんので
一年中を通して症状が出ることもあります。
その点は、勘違いをしないようにしましょう。
原因はアレルギー物質
春季カタルの原因は、
日常生活の中に潜む、色々なアレルギー物質になります。
どのようなものが、原因となるのか、と言うと
・花粉
・ダニ
・ほこり
・カビ
・ハウスダスト
・動物の毛
など、あらゆるものが原因になります。
アレルギー体質の人は特に、この症状を発症しやすい傾向に
ありますので、注意が必要ですね。
なお、ザンネンながら体質やその他もろもろの条件が
重なってくるので、”100パーセントこの病気にならない方法”というのは
難しいです。
アレルギー体質かそうでないにもよりますが
誰にでもこの病気になってしまう可能性はある、
ということになります。
アレルギー体質の人は、なるべく上記のようなものを
避けるようにすることが大切ですが、
もしも症状が出てしまった場合に関しては
しっかりと治療を行っていくことも
大切な点の一つになります。
どのような症状が出るの?
症状としては、人によって程度が異なりますが
かゆみを中心とした色々な症状が
出現します。
特に、かゆみは非常に激しいこともあり、
かゆい目をこすってしまうことによって、
目を傷めてしまったりと別の部分にも
繋がってしまう可能性があります
また、かゆみ以外の症状も併発します。
出てくる症状としては、
・目の異物感
・目の不快感
・なみだ
・上瞼がボコボコとしてしまう
・白目と黒目の境目に浮遊上の変化を生じる
・目の痛み
・目やに
などになります。
重症化してしまうと、角膜に傷がついてしまい、
それが原因で別の角膜関係の病気を発症したり、
視力低下などに繋がってしまう可能性もあります。
重大な視力障害に繋がる可能性もありますから
その点に関しては注意しなくてはなりません。
なお、上に挙げた症状が全て出るわけではなく
人によって出てくる症状やその程度は
まちまちになります。
必ずしも上記の症状が全て出てくるわけでは
ありませんので、その点に関しては
覚えておきましょう。
怪しいと思ったらどうすれば?
目の激しいかゆみが続き、
その他の症状も出てきてしまった場合に関しては
眼科を受診するのがベストです。
目のかゆみが出てきた=アレルギー性結膜炎や
春季カタルであるとは限りませんが、
かゆみが続いたり、他の症状が出て来たりする場合は
単なる目のかゆみではなく、何らかの病気や
感染症などを起こしている可能性もありますから
しっかりと眼科で検査を受けて
必要であれば治療を進めていくことが大切なポイントになります
目のかゆみが出てきてすぐに眼科に駆け込むような
必要はありませんが、
・症状がいつまでも続く
・症状がどんどんひどくなる
・かゆみ以外の症状も出てきた
・明らかに見た目が酷い
・何度もかゆみを繰り返す
などの場合は、眼科でしっかりと検査を受けて
原因を突き止めるようにしましょう。
どのような検査を行うの?
見た目に症状が出るために、
目やその周囲(瞼など)を先生が診察するほか、
各種のアレルギー検査(血液検査など)が行われることになります。
また、眼科の基本的な検査
(顕微鏡による検査)なども必要に応じて行われ、
角膜の状態を確認する場合もあります。
大きな苦痛を伴う検査などはありませんが
血液検査などで注射をすることになる
可能性はあります。
目のかゆみの原因を突き止める検査になりますので、
注射は嫌だ!だとか色々な思いもあるかと思いますが、
我慢して検査を受けるようにしましょう。
治療方法はあるの?
春季カタルを治療する方法としては
基本的には点眼薬などによる治療になりますが
症状の進行や程度に応じて、治療方法は色々なものを
選択していくことになります。
基本的な治療としては、点眼薬を用いて、
目のかゆみなどを抑える治療になります。
一般的な抗アレルギー点眼薬などの利用に
なるかと思います。
ただし、それだけでは症状が落ち着かない場合や
症状が酷い場合に関しては
ステロイドの点眼薬や免疫抑制の点眼などを
行うことになります。
点眼薬だけで対応しきれない場合については
内服薬を用いた治療や、ステロイドの注射などが
行われる場合もあります。
ステロイドを用いた治療をする場合には
副作用などのリスクもありますので、
しっかりと医師の経過観察のもと、
治療を進めていく必要があります。
くれぐれも自己判断で薬の量を減らしてしまったりだとか
そういうことはしないようにしましょう。
予期せぬ副作用で、目の病気とは別の部分に苦しむことに
なってしまう可能性もあります。
なお、点眼や内服薬・注射などによっても
満足な治療効果が出ない場合に関しては
外科的な手術が行われる場合もあります。
手術にまで至るケースはそれほど多くはないようですが
重症化すれば手術という選択肢が取られる可能性もある、
ということは覚えておきましょう。
万が一手術をするとなった場合は、
しっかりと先生の説明を聞き、
手術に臨むようにしましょう。
放置しておくとどうなる?
目のかゆみは、通常のアレルギー症状でも
出てくることですので、
目のかゆみが出たからと言って、この病気だと
断定することはできませんし、
そもそも、その可能性としては低いかと思います。
ただし、可能性は0ではありませんし、
目のかゆみを伴い感染症や、
最初はアレルギーの症状であっても、
かゆみから、角膜などに傷をつけてしまい、
病気に発展してしまうケースなども存在します。
そのため、油断することなく、
症状が続くようであれば、しっかりと眼科などで
検査を受けることをおすすめします。
普通のかゆみであれば
自然に治ったりだとか、
市販の目薬などで対応できることも多いですが
アレルギー性結膜炎の重度なものや、
目に傷がついてしまっているものに関しては
自分の力だけでは治すことのできないものも存在します。
最初は様子を見ても構いませんが、ある程度様子を見ても
改善しないようであれば、あまり長い間放置
しておくことはおすすめできません。
場合によっては視力障害に繋がる可能性もあります
まとめ
目のかゆみも決して侮ることはできない症状です。
今回ご紹介したもののように、
重症化すれば他の病気や視力障害に繋がってしまう
ようなものも本当にありますから、
しっかりと検査などは受けておき、
対応していくことをおすすめします。
治療方法は、医師と相談しながら
症状の経過観察をしつつ、段階的に決めていくかたちになります。
手術まで進むケースは少ないようですが
その可能性も0ではない、ということは覚えておきましょう!