離人症・離人感とは?自分自身や世界に現実味が無くなる症状!

目の病気ではありませんが、
離人症・離人感(りじんしょう・りじんかん)と呼ばれるものがあります。

これは、自分自身に現実味がなくなり、
自分や世界をまるで、別の世界から見つめているような、
そんな感覚に陥ってしまう症状です。

このサイトは、目の健康に関するサイトですが、
目に関係する病気の一つ「ビジュアルスノウ」と呼ばれる病気の
併発症状として「離人感」も挙げられているので、
こちらで解説していきます。

なお、離人感に関しては、
ビジュアルスノウ以外でも、色々な原因で発症するものになっています。

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離人感とはどんな状態?

上でも少し書いた通りに「自分に対して現実味がなくなる」
「第3者視点で自分を見ているような気がする」という症状を
伴うものです。

病的な異常が、検査などで見つかることは現時点ではなく、
脳波などの検査をしても、特定の状態を示したりすることは
ないようです。

詳しい原因究明や治療法の確立などが行われていない、
ということになりますね。

しかしながら、この感覚で苦しんだり、不安に思う人が
居るのも事実であり、
単なる精神的なものとして片づけてしまっては
いけないものになります。

原因や症状など、分かっていることについて
まとめていきましょう。

原因は何?

離人症・離人感の原因は、
詳しくは解明されていません。
何らかのトラウマがあったり、精神的なショックや
強いストレス、薬の副作用などが挙げられていますが、
はっきりとしたことは分かっていない、というのが
現時点で言えることです。

精神的な病気の症状の一つとして現れることもあれば、
稀に脳などの疾患や、他の病気などによって
現れることもあるようです。

目の病気で言えば、ビジュアルスノウという
(※ビジュアルスノウの詳細はこちらでご覧ください)
視界に砂嵐のようなものが見えてしまう症状の
併発症状の一つとして現れることもあります。

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検査方法はない

現時点で、何か特定の検査を行って
「あ~離人症ですね」なんてことはありません。
脳波の検査などを行っても、離人感だから、ここがこうなる、
というものは存在せず、
現在では問診や、他に異常がないことを確認して、
この症状を訴えている人が「離人症ではないか」というような
状態になるわけですね。

ただ、脳や他の部位に病気がある可能性もありますから、
CTやMRIの検査などは受けておいた方が
良いかと思います。
離人症・離人感自体が命にかかわるようなことはありませんが、
もしも脳などに病気があった場合は、それが命にかかわりますから、
一通りの疑わしい箇所を検査しておくことが大切になります。

症状はどんな感じ?

症状としては主に「現実感の消失」
「自分が自分でないような感じ」「自分を別の視点から見ているような感じ」
というものになります。
なんとなく、自分というものがおぼろげになる、
そんな感じの症状ですね。

それに伴う、精神的不安だったり、ストレスだったり
そういったものも感じるようになります。

また、人によっては波があり、
自分が自分でないように感じることもあれば、
そういう感覚が無くなるようなタイミングもあり、
症状に波がある場合もあります。

なかなか第3者に「どのような症状か」伝えることが難しく、
第3者に体感してもらうこともできませんから、
理解してくれない人がいるのもつらい部分の一つではあるかと思います。

もしも怪しいな?と思ったら

上の症状を読んで、
自分に出ている症状も、この「離人感ではないか」と
思った場合は、心療内科などを受診してみると
良いかと思います。

話を聞いてもらえるだけでも、
少し安心して症状が和らぐような場合もありますし、
症状が辛いようであれば、一度、病院を訪れるようにしましょう。
前述したとおり、もしかすると、他の病気である可能性も0ではありません。
それらの検査を行っておくことも大切なことになります。

目安としては、症状が続く場合、
症状がどんどん悪化している場合、他に何か気になるところがある場合、
でしょうか。
離人感を感じたからと言ってすぐに病院に駆け込め!というものでは
ありませんが、もしも症状が続いてしまうようであれば、
やはり一度は病院で診察をしてもらったほうが良いかと思います

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治療方法はあるのかどうか

離人症の治療方法はザンネンながら、現時点では
確立されていません。
強いストレスなどにより、一時的な離人症である場合、
ストレスを取り除くことや、時間が経過すれば、
治る可能性もありますし、
病気が原因で、「この病気が原因だ」と突き止めることが
できたのであれば、それを治療することで、離人感の不思議な
症状も消失していくものと思われます。

しかしながら、
原因不明だったり、慢性的なモノの場合は、
時間がかかります。

医師による経過観察が大切になります。
治療方法としては、カウンセリングや、医師による
不安を取り除くようなお話、
場合によっては抗不安薬や抗うつ薬などの
処方が行われます。

しかしながら、これで必ず効果が出るかと
言われると、これは個人差があるようです。
治療困難になってしまうようなケースも、決して
少なくはないみたいですね。

少しでも症状を和らげるポイントとしては
・なるべく不安に思わないようにすること
・睡眠時間などをなるべく多くして、疲れを取ること
・ストレスをなるべく身体や精神に与えないようにすること
・規則正しい生活を送るようにすること
・何か自分とって楽しめることを何でも良いので、作ること
でしょうか。

ただし、具体的な治療法は分かっていないので
今後の研究が待たれます。

放置しておくとどうなるの?

離人感を放置しておくとどうなるのか。
これは、そこまで心配する必要はありませんが、
もしも何らかの病気が潜んでいた場合に関しては
その病気が進行してしまう可能性もあります。
そのため、一度、他の病気がないかどうか、という点に
関しては調べておく必要があるかと思います。

が、調べても何も見つからなかった場合に関しては
非常に不安ではあると思いますが
「命」に関わるものではありませんから、
そこの部分はまず、一つ安心しても良いかと思います。

原因不明で、症状が特別変化したり、
進行したりしていないような場合は、
放置しておいても、大丈夫ではあると思います。
が、不安な気持ちは消せないと思いますから
そのあたりが非常にむずかしいところです。

予防をする方法は?

そもそもの発祥の原因が不明なので、
原因不明のものを予防する、というのは
なかなか難しいことです。

ただし、ストレスだとか、疲労だとか、
そういうことも言われているので、
なるべく規則正しい生活を送り、
ストレスのない生活を送ることが大事になるかと思います。

が、病気などで発症する可能性もありますし、
人間はどうしてもストレス社会の中で
生きなくてはいけないものですから、完全にこれを
予防することは難しいのではないかと思います。

万が一、離人症と思われる症状が出てしまった場合は
様子を見て、上でも書いた通りに症状が続いたり、
悪化するようであれば、一度病院で見てもらうのが
ベストではないかと思います。

まとめ

他人に理解してもらうことがなかなか難しく、
原因・治療法も確立していない、非常に難しい病気です。
もしもこの症状が出てしまった場合は、
無理をせずに、自分を休ませてあげることが大切かと思います。

また、症状を理解し、話を聞いてくれる医師の方と
出会うことも大切なポイントですね。
場合によっては、気にし過ぎだとか、そういう風に
片づけられてしまう可能性もありますから、分かってくれる
病院の先生をしっかりと見つけだすこともポイントの
1つになります。

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