飛蚊症(ひぶんしょう)と光視覚(こうししょう)。
どちらも、見えるものは違いますが、
本来、見えていないはずのものが見える、という症状です。
それぞれの原因は「生理的なもの」であることが多く、
これらの症状が出たからと言って、
あまり深刻に考える必要はありません。
念のため眼科で検査を受けて、異常がなければ放置しておいても、
全く問題はないでしょう。
しかしながら、もしも飛蚊症と光視症の症状が
両方同時に出てきてしまった場合はどうなのか。
これについて、解説していきたいと思います。
同時に2つの症状が出た場合…!
まず、本題に移る前に、飛蚊症と光視症の症状について
簡単に解説しておきたいと思います。
飛蚊症は、
黒い浮遊物(虫や糸くずのように見える)が
視界の中を漂う症状です。
多くの人が発症している症状ではありますが
その原因は「生理的なもの」であることが多く、
病的な原因でなければ治療する必要はない病気になります
(飛蚊症についての詳細はこちらをご覧ください)
一方の光視症は、
見えていないはずの光が視界に見えるというものです。
光が一瞬ピカッと光ったように感じたり、
チカチカしたり、そういう症状ですね。
これは、網膜などに何らかの刺激があった場合などに生じる症状ですが
生理的なものが原因の場合もあり、
こちらに関しても、検査を受けて、異常がなければ基本的に心配する必要はありません。
また、歯車のようなギザギザした光が見えて、その後に頭痛を伴うものは
「閃輝暗点(せんきあんてん)と言い、光視症とはまた別の症状です。
こちらの閃輝暗点の場合は、脳の活動に原因があります。
(光視症の詳細はこちらをご覧ください)
この2つの症状はどちらも、生理的なものが原因で
あることも多く、その場合は治療の必要はありません。
が、一方で2つの症状が同時に出現している場合は
注意が必要です。
2つの症状が出ている場合は眼科へ!
飛蚊症と光視症…
この症状がもしも2つ同時に出てしまっている場合は、
注意が必要です。
もちろん、2つとも「生理的な原因」であって
何の異常もない可能性もあります。
実際に私は、飛蚊症と光視症の症状が出ていますが
眼科も、脳も検査結果は異常なしでした。
が、2つ同時に出現している場合は、
やはり病気などが潜んでいる可能性がありますから
なるべく早めに眼科で検査を受けた方が良いです。
特に注意したいのは
「2つの症状がいきなり現れた場合」
「元々2つの症状があったが、急激に悪化した場合」
でしょうか。
こういった場合はただちに眼科を受診することを
おすすめします。
また、今までは片方だったけど、もう一方が現れた場合も、
上記2つに比べると危険性は少ないですが、
眼科で検査を受けた方が良いでしょう。
どんな病気の可能性が?
両方の症状が出ていても、
何の異常もない場合もあります。
その場合は、特別状況が変化しない限り、
眼科などで定期検査を受けていれば安心でしょう。
ただし、飛蚊症・光視症の症状が2つ出ている場合は
網膜剥離、網膜裂孔、眼底出血、ぶどう膜炎など、
色々な病気が可能性として挙げられます。
中には失明の可能性もある病気も含まれていますから、
やはり、2つの症状が同時に出てしまった場合に関しては、
眼科を受診することが望ましいです。
自分に出ている症状が生理的な原因のものなのか、
それとも病的な原因なのかを判断するのは
非常に難しいことです。
そのため、眼科に足を運んで、検査してもらうように
するのがベストです。
飛蚊症と光視症の症状、その両方が出ている場合、
眼科では「眼底検査(がんていけんさ)」が行われるかたちに
なるかと思います。
その検査でもしも何か病気が見つかった場合は、
その病気の治療をしていく必要がありますし、
何の病気も見つからなかった場合は「生理的な飛蚊症と光視症」と
いうことになると思います。
もしも異常がなかったら?
飛蚊症・光視症、2つの症状が出ているのにも関わらず
眼科の検査で異常がなかった場合は、
眼科の先生の指示に従いましょう。
「生理的なものでしょう」となった場合に関しては
下記の点に注意しながら経過観察を行うのがベストです。
①急激に症状が悪化した場合は、再び眼科を受診する
②その他の症状(視野が狭くなる、目が痛いなど)が出た場合は眼科を受診する
このあたりでしょうか。
また、症状に変化がない場合でも、
眼科で定期的な検査を受けておくことは、とても大切なことになります。
ただ、眼科の検査で異常なしと伝えられた場合は
ひとまず、心配する必要はありません。
大丈夫かな、大丈夫かな、と毎日のように考えていたりすると、
逆に精神的な負担になったりしてしまい、
マイナスに働きますから、
眼科で検査して、異常がなければ、ひとまず安心して下さい。
上のようなことがあった場合は、再び相談するようにしましょう。
まとめ
飛蚊症と光視症が同時に出ている場合は、
眼科で検査を受けるのがベストでしょう。
あれこれ気にする前に、まず検査を受けて、
白黒はっきりさせておくのが良いです。
飛蚊症1つや光視症1つの場合よりも、
当然のことながら両方の症状が出ている方が
危険ではありますが、
かと言って、必ずしも網膜剥離などの病気が原因か、
と言われると必ずしもそうではありません。
私もそうですが、2つの症状が出ていても
病的なものではない場合もあります。
そのため、必要以上に不安がる必要はないのですが、
ただ、病気の場合もあるのは事実なので、
眼科の検査をしっかり受けるようにしましょう。