皆様の視界に砂嵐のようなものや、粒粒が常に見えていて、
気になってしまう…?なんて症状はありませんか?
飛蚊症は有名ですが、それとは違う、もっと細かい粒粒…
視界の全体にノイズがかかったような感じ…
その場合は、視界砂嵐症候群(しかいすなあらししょうこうぐん)の可能性があります。
これは、知名度が低く、治療方法の確立されていない病気です。
知名度が低いため、眼科などで診断を下されることも
難しく、眼精疲労やドライアイ、飛蚊症など、違う病気・症状と誤診
されてしまうこともありますし、
場合によっては「気のせい」「精神的な問題」などという
診断になってしまうこともあります。
が、これは気のせいでもなんでもなく
ちゃんと実在する病気であり、決して皆様の精神的な問題だとか
気にし過ぎ、だとかそういうものではないのです。
では、視界砂嵐症候群とはどのようなものなのか、
これを見ていきたいと思います。
どのような病気なの?
視界に砂嵐のようなものが常に見えてしまう、という名前の通りの疾患になります。
病気と呼ぶか、機能障害と呼ぶべきか、そのあたりもまだはっきりとして
いないものではありますが、いずれにせよ、健康ではなく、異常が起きているのは事実です。
視界砂嵐症候群に関しては呼び名も定まっておらず、
ビジュアルスノウ、小雪症候群(こゆきしょうこうぐん)、雪視症(ゆきししょう)など
様々な名称がついています。
当サイトでは、ビジュアルスノウの呼び名を主に使っていますが、
視界砂嵐症候群の名前で調べる方もいらっしゃるだろう、ということで、
この名前でも、ページを作りました。
視界砂嵐症候群=ビジュアルスノウ=小雪症候群=雪視症
どの名前でこの病気に辿り着くかは人それぞれですが、
基本的に、全て同じ内容のものだと考えて頂いて構いません。
視界砂嵐症候群(ビジュアルスノウ)については、
下記記事で徹底的に解説していますので、概要以外の部分が気になる方は、
ビジュアルスノウ記事まとめの方からご覧ください!
(他記事では”ビジュアルスノウ”表記ですが、
違和感があれば視界砂嵐症候群と読み替えて頂いて大丈夫です。ものは同じものです)
症状はどんな症状なの?
症状としては「視界に砂嵐のようなものが常に見える」という症状です。
見え方に関しては個人差があり、その程度も異なります。
また、砂嵐の症状を中心として、
様々な症状を併発する可能性もあるため、
砂嵐+併発症状いくつか、というパターンになることも多いです。
併発症状は、複数挙げられていますが、
多いものとしては「慢性的な耳鳴り」と「片頭痛」です
私もこの病気を今年の初めごろから発症しているのですが、
耳鳴りの方に苦しめられています(私は片頭痛は出ていません)
他に、併発症状として挙げられているモノが、
飛蚊症(砂嵐とは別に黒い浮遊物が見えます)、閃輝暗点、
光視症、ブルーフィールド内視現象の悪化、
見たモノが残像として残りやすい、離人感、精神的な不安、
などが挙げられています。
これら全ての症状が全て出てしまう、というわけではありませんが
併発症状のいくつかが出てきてしまい、
砂嵐と共に、大変大きな負担になってしまうのは事実です。
砂嵐が常に見えるわけですから精神的にも疲弊してしまって、
結果的に不安定になってしまうようなケースもあるので、
非常につらい病気になります。
詳細な原因は不明
現時点で、この病気に関する原因は”不明”となっています。
”脳の一部機能が影響しているのではないか”というお話や
”片頭痛やてんかんとの関連性”などについても疑われていますが
具体的に”ここが悪いからそういう症状が出ている”という部分に
関しては解明されていません。
ただ、目の検査をしても何の異常も出てこず、
脳のCTやMRI検査をしても何の異常も出てこないため
「気のせい」だとか、そういったことで片付いてしまう可能性も
あるところが、難しい部分の一つではありますね。
ちなみに、仮に他の病気だった場合は、
眼科検査や脳の検査の際に何か異常が見つかるかもしれません。
その場合は、そちらの治療を優先しましょう。
少なくとも、視界砂嵐症候群であれば
一般的な検査においては何ら異常は出ないはずです。
治療方法も現時点では不明
そんな、辛い症状ですが、治療方法に関しては
現時点では確立されておらず”不明”の状態です。
治療不可能ではなく、不明、なので、
今後の研究次第では、治療方法が見つかる可能性は
充分にあります。
現時点では、眼精疲労などに向けた目薬の点眼や、
片頭痛薬などの服用(効果が出ない場合や逆効果のケースもあり)
てんかん薬で治ったという報告
(海外に論文があるようですが、これも効果のある人とない人がいます)
など、色々な情報はあります。
が、これをすれば視界砂嵐症候群が治る!という決定的なモノはなく、
一度なってしまうと、長い付き合いになってしまう
可能性もあります。
併発症状が出ている場合、
それにしっかりと対処しつつ経過観察を行っていく、
というのが現時点で行うことのできる最良の対策なのでは
ないかと思います。
耳鳴りが出ている場合は、耳鳴りの薬を、
片頭痛が出ている場合は、片頭痛の薬を、
というように対症療法をしていきながら、
経過を見ていく、という感じですね。
砂嵐が見えるようになったらどうすれば?
視界に砂嵐が見えるようになっても、
まずは落ち着いてください。
必ずしも、この病気とは限りません。
目の疲れや、精神的な疲れからくる一時的なもので
ある可能性も否定はできません。
ですが、それが長く続くようであれば、
やはり眼科の受診を受けた方が良いと思います。
視界に見える砂嵐がなかなか治らない=この病気、
とは限りませんので、
まずは決めつけてしまう前に、各種検査は
最低限しておいた方が良いかと思います。
もしも検査の結果、何の異常もなければ
それに見合った治療をすることができますし、
何か異常があれば、そちらの病気や原因の治療を
行うことで、回復していくはずです。
何もせずに「砂嵐が見えるから、視界砂嵐症候群だ!」と
決めつけるのは非常に危険な行為です。
目・脳などに病気が隠れていた場合
手遅れになってしまう可能性があります。
病院で視界砂嵐症候群と診断されるケースは極めてまれです。
知名度も低いので、なかなかそういうことはありません。
ただ、自分から先生に言うなり、自分で決めつけるにせよ、
まずは「眼科検査」そして、眼科検査で異常がなければ
「脳のCTかMRI検査」を行い、
目にも、脳にも、目に見える異常はない、ということを
確認しておくことは大前提になります。
その上で、症状が続くよう場合になって
はじめて、この病気を疑う、というのが正しい
手順であるかとは思います。
知名度が低いために、なかなか理解してくれる先生も
少ないですが、自分なりに、相性の合う先生を見つけて
治療を進めていくことが大切になるかと思います。
まとめ
基本的になことを解説しました。
当サイトでは、この病気の解説に力を入れてますので
他にも色々な詳細な情報を発信しています。
ページ上部でご紹介したビジュアルスノウのページから、
この病気関連の記事に移動できるようにしてありますので、
参考にしてみてください。
私自身もこの病気なので、体験談や、
自分なりに分かったこと、
治療方法の模索など、色々な一面から、
この病気についての情報を発信しています。
とてもつらい症状ではありますが、
治る可能性も残されている病気ですから、
希望は捨てないようにしたいものです。
なお、この砂嵐による「失明」はないとのことで、
そういう情報もありませんでした。
その点に関しては安心しても良いかと思います!