加齢黄斑変性とは?加齢などが原因で現れる視界異常!治療法は?

加齢黄斑変性(かれいおうはんへんせい)とは、
加齢を原因とする目の病気の一つで、
最悪の場合は失明に至ることもある病気の一つです。

正しく対処・経過観察を行えば、
失明は免れることはできますが、
もし加齢黄斑変性になってしまった場合は
しっかりとした治療を行う必要があります。

こちらでは加齢黄斑変性についての詳細を
書いていきたいと思います。

原因、治療法、症状、放置するとどうなるか、などなど
大事なポイントを一つ一つ、見ていきましょう。

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加齢黄斑変性とは?

加齢黄斑変性とは、その名の通り、加齢による目の疾患の一つで、
目の網膜にある黄斑部という部分が変性してしまい、
それによって目の見え方に変化を及ぼし、
視力低下などを引き起こす症状です。

最悪の場合は失明することもある病気なので、
もしも加齢黄斑変性になってしまった場合は、
適切な治療を行っていくことが大切になります。
適切に治療を行えば、失明は避けることができますので、
しっかりと眼科などを受診するようにしましょう。

ちなみにこちらの加齢黄斑変性ですが、以前は
老人性円板状黄斑変性症と呼ばれていたようです。
現在では加齢黄斑変性と呼ばれていますから、
もしも上記の名前で覚えている方は、そのままでも構いませんが
同じものだということは、覚えておきましょう

原因は主に加齢

加齢黄斑変性の原因は、主に加齢です。
加齢によって、人間はどうしても老化していきますから、
身体のあらゆる部分に何らかの病気を引き起こしやすくなるのは、
避けられないことです。
こればっかりは食い止めようがありません。

歳を重ねれば重ねるほど、
加齢黄斑変性になる確率としては上がって行ってしまいますので
そういうリスクがある、ということは覚えておきましょう。

加齢以外の原因としては
遺伝、高血圧、ストレス、紫外線、白内障手術などが
挙げられています。
が、主に加齢を中心とする症状であることは確かです。

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2種類のタイプが存在

加齢黄斑変性には、2種類のタイプが存在しています。
その2種類とは「萎縮型(いしゅくがた)」と「滲出型(しんしゅつがた)」
の2種類になります。

まず、萎縮型の方ですが
黄班の部分がゆっくりと加齢と共に萎縮していく、というものになります。
急激に視力低下することはなく、ゆっくりと視力が低下していくというものに
なります。
こちらに関しては、経過観察などが行われる場合もあります。

もう一つが滲出型(しんしゅつがた)。
こちらの方は網膜のすぐ下に新しい血管が出来てしまい
黄班にダメージを与える、というものになっています。
この出来上がってしまった新しい血管、新生血管は非常にもろく、
この血管から出血などにより液体が溢れだすことにより
黄班にダメージを与え、視力などが低下します。
加齢黄斑変性による失明は、こちらのタイプが原因となって
引き起こされ、こちらの場合は早期の治療が必要となります。

症状はどんなもの?

加齢黄斑変性の症状には、どのようなものが
あるのでしょうか。
それを見ていきましょう。

・視力の低下 (萎縮型の場合はゆっくりとした低下です)
・一部分が暗く見える
・視界が歪む
・ものが薄く見える
・視野が欠ける

などの症状になります。
基本的に視力の低下以外の部分は、滲出型のものが
メインとなります。
どちらにせよ、上記のような症状が
出ている場合は、早めに眼科の受診を受けることを
おすすめします。
最悪の場合は、失明することもあります。

怪しいなと思ったら?

加齢黄斑変性かな?なんていきなり思うことはないかと思いますが
もしも上記のような症状が出ている場合、
加齢黄斑変性に限らず、何らかの異常がある可能性もありますから
眼科を受診することをおすすめします。
特に加齢黄斑変性の場合は失明する恐れもありますから
甘く見ていはいけない病気です。
甘く見ないように、注意しましょう。

緩やかな視力低下が続いている場合、
病的な視力低下でなければ良いのですが、
視力低下を初期症状とする病気はたくさんありますので、
これも、念のため眼科で見てもらった方が確実です。
特に、ご高齢の方は、より注意した方が良いかと思います。

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検査方法はどんな方法?

アムスラーチャートと呼ばれるマス目のようなものを見て、
どのように見えているかをチェックする検査や
細隙灯顕微鏡、眼底検査、蛍光眼底造影検査などが行われます。
アムスラーチャートの詳細はこちらでご確認下さい!)

細隙灯顕微鏡による検査は目に光を当てて覗くだけなので
検査自体はすぐに終わります。
眼底検査を行う場合、瞳孔を開く薬を点眼して、
眼底の様子を確認します。
痛みなどはありませんが、光がまぶしく見えるなどの状態が
6時間程度続きます。

蛍光眼底造影検査は、造影剤を腕から注射し、
眼底カメラで眼底の状態を確認します。
これにより、新生血管の位置や、血管からの出血などを
確認することができます。

どの検査が必要かどうかは眼科医の方が判断しますので、
個人が気にする必要はあまりないかとは思いますが、
上のような検査が存在します。

加齢黄斑変性の治療方法

治療方法は、2つのタイプによって異なります。

まず、萎縮型の場合は、早期の治療の必要はありません。
経過観察を行いつつ、場合によっては、点眼薬等で
様子を見ることになります。
が、滲出型に移行することもあるとされており、
経過観察は必須になります。

滲出型の場合は、治療を行わないと
失明する恐れがありますので、
早期の治療が必要になります。
治療方法はいくつかありますので、
それぞれに合った治療方法を眼科の先生が判断して
治療を行うことになります。

主な治療方法としては、

・抗VEGF療法
新生血管を鎮静化させる薬を注射し、新生血管の
はたらきを活発化させる物質の働きを抑えることで、
視力の低下などを食い止めます

・光線力学的療法
光に反応する薬剤を注射後、レーザー照射を行い、
新生血管を退縮させ、視力の低下を抑える方法です。

他にも、新生血管をレーザーで破壊する方法や、
外科的手術による治療などが行われる場合もあります。
このあたりは、個人の症状や新生血管の状態によって
医師の方が判断を下す形になります。

いずれにせよ、内服薬や点眼薬だけでは
治せない病気、ということは分かるかと思います

放置しておくとどうなってしまうの?

萎縮型の場合であれば、経過観察さえ行われていれば
放置状態でも構いませんが、
そうでない場合は、最後には失明してしまいます。
この症状は、自力で治癒することは困難なので、
眼科で適切な治療を受ける必要があります。
眼科に行くのが面倒くさい、だとか、治療がこわい、だとか
そういう気持ちも分からないでもないですが、
放置して目が見えなくなってしまったら大変なことになります。
必ず、手遅れにならないうちに、眼科を受診することを
おすすめします。

予防方法を覚えておきましょう!

加齢が主な原因とは言え、日ごろの生活習慣を見直すことで
発症のリスクを抑えることはできるようです。
主に言われているものが…

・食生活を見直す(緑黄色野菜が良いと言われているようです)
・ストレスを溜めないようにする
・禁煙する
・適度な運動をする
・紫外線対策を行う

こんなところでしょうか。
またアムスラーチャートで見え方に異常が出ていないかは
自分でチェックできるので
(ネットでも検索すればすぐに出てきます)
そういったもので日頃からしっかりとチェックを行い、
早期発見、予防を行うことも大切なようです。

最後に…

加齢黄斑変性は失明の危険もある病気です。
もしも見え方に異常が出てきた場合は
加齢黄斑変性にせよ、別の病気にせよ
放置しておけば失明の危険もありますから
必ず眼科を一度は受診しておくことが大切になります。

目は2つしかありません。
もしも後から後悔しても手遅れですから、
異常がある場合は眼科に行きましょう。

アムスラーチャートでの自己診断は
たまにやっておくと良いかもしれませんね。
加齢黄斑変性の初期段階では自覚症状に
なかなか気づけないこともあるようですから…。

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