サルコイドーシスとは?ぶどう膜炎の原因の一つとなる全身疾患!

ぶどう膜炎は、失明の恐れもある危険な病気です。
失明原因の主要原因の一つでもあり、
目の病気の中でも恐ろしい病気なのですが、
その原因は、目そのものではなく、
全身疾患が原因となっていることも多いのです。

ぶどう膜炎の主たる原因の一つとなりやすい病気が
サルコイドーシスという名前の全身疾患です。

これは、目自体の病気ではなく、
目以外の部分にも色々な症状をもたらす病気で、
詳しい原因なども解明されていない、
非常に難しい病気です。

こちらではこの、サルコイドーシスについて、
解説していきたいと思います。

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どのような病気なのか?

名前からでは、なかなか想像がつかないと思いますが
全身の疾患で、難病に指定されている病気の一つになります。
何らかの原因により、全身の様々な臓器に炎症を起こし、
小さな腫物が形成されてしまう、というものになります。

目だけではなく、臓器各種、皮膚症状、神経症状など
あらゆる症状を引き起こすのが特徴で、医師のもとで、
慎重な経過観察を行うことが必要な病気となっています。

原因は何なのか?

サルコイドーシスの原因については、ザンネンながら
はっきりとは解明されていないようです。
そのため、何をするとサルコイドーシスになってしまう
可能性があがってしまうのか、だとか、そういうことに
ついては、あまり良く分かっていません。

何らかの病原微生物によるものだと考えられているようですが
それらについてもまだはっきりとしたことは分かっておらず、
今後の研究によって解明されていく可能性もあります。

年齢としては20歳代と50歳以降に多いようで、
20歳代は男性の方が多く、50歳以降は女性の方が
多く発症している、というデータがあるようです。

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全身に現れる症状

サルコイドーシスは全身疾患のため、
当サイトで主に解説している目だけではなく、
あらゆる部分にあらゆる症状を発症します。

下記にご紹介する症状が全て出てしまう!
というわけではなく、どこの臓器に腫物が
出来てしまうか、などによっても、出てくる症状は
異なってきます。

・ぶどう膜炎(目 視力低下やかすみ、最悪の場合失明など)
・皮膚に赤い斑点などが出現する(基本的にかゆみなどはない)
・不整脈や心不全の危険性(心臓)
・全身のまひ、しびれ、自律神経関係の障害
・呼吸機能の障害(稀なケース)
・発熱、だるさ、息切れなどの症状

と、本当にあらゆる部分に異常が出てしまいます。
どの臓器がやられてしまうか、によっても発症する症状が
異なるので、しっかりと経過観察と、必要とあらば
治療を行う必要があります。

なお、ぶどう膜炎についてはこちらで詳細に
解説していますので、目に症状が出ている場合は確認してみてください。

症状が出ている場合は?

自己判断で「サルコイドーシスだな」と判断するのはほぼ不可能だと思います。
なので、上記のような症状が出ている場合、
まずは出ている症状の治療が出来る病院に行くことをおすすめします。
総合病院などであれば、別の科にすぐに回してもらうことも
できるかもしれませんから、そちらも考慮に入れると良いかと思います。

例えば、目の症状が出ているのであれば、まずは眼科を受診して
原因を探るなどしましょう。
原因がサルコイドーシスだと仮に判明したのであれば、
眼科から大病院への紹介が行われ、
そこで治療を行うことになるかと思います。
まずは、病気を発見することが大切ですが、
最初からいきなりサルコイドーシスに辿り着くことは難しいと思いますから
出ている症状の治療から初めて、見つかったら
サルコイドーシスの治療に切り替える、というかたちで
良いのではないかと思います。

どのような検査を行うのか?

サルコイドーシスは全身疾患となりますので、
目の検査だけではなく、全体の検査を行う必要があります。
その上で問診や、出ている症状などから判断し、
医師が診断を下します。

目の検査としては眼底検査や光干渉断層計(ひかりかんしょうだんそうけい)検査
などが行われます。
痛みなどは伴わない検査です。

その他の部位の検査としては
・ツベルクリン検査
・血液検査
・胸部X線検査
・心電図検査
・超音波検査

などなど、必要に応じてあらゆる検査を行っていくことになります。
ちょっと面倒だとは思いますが、
しっかりと検査をしておかないと、正確な診断ができませんから
そのあたりは我慢して、検査をちゃんと受けるようにしましょう。

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治療方法はあるの?

サルコイドーシスは自然治癒することもある病気となっており、
治療方針は先生によって異なります。
経過観察を行い、症状の悪化などが見られない場合は、
そのまま様子を見ることもあるようです。

目の症状が出ている場合は、点眼薬による治療、
症状の悪化が見られる場合は、注射による治療などが
行われます。

他、各種臓器に深刻な症状が生じた場合は
それぞれ生じた症状ごとに治療を行い、
心臓に症状が出ている場合は早急に治療を
行うことが必要になります。
いずれの場合も、治療はステロイドの投与などが
行われて、医師による経過観察のもと、
しっかりとした治療を行っていくことになります。

適切に治療を行えば、多くの場合は症状が
落ち着きますが、治療を行っても重症化してしまう
例などもあることにはありますから、
そのあたりに関しては注意しなくてはなりません。

再発の可能性もあることにはあるようなので、
一度治ったと思っても、おかしいな?と感じた場合に関しては
すぐに病院を利用するようにしましょう。

命に関わることはあるの?

基本的にサルコイドーシスが命に関わるようなケースは
それほど多くないようですが、
5パーセント未満ほどの確率で、呼吸困難や心臓の病変などによって、
命を落としてしまうようなケースはあるようです。
また、目の症状に関しても、稀に、失明につながってしまうケースも
ありますから、恐ろしい病気であることは否定できません。

もしもサルコイドーシスだと診断された場合は、
たとえその時はあまり症状が出ておらず
「こんな病気、大丈夫だよ!」と思う場合でも、
しっかりと医師の経過観察のもと、治療を行っていくことが
非常に大切になります。

適切に治療を行っていれば、命に関わったり
失明したりするケースは、全体の割合で見れば、
少ないのは事実です。

放置しておくとどうなる?

サルコイドーシスは、自然治癒する場合もあるようです。
しかしながら、放置しておくことによって、
心臓などの病変の可能性もありますし、
目のぶどう膜炎などによる視力障害も心配です。

この病気になると、色々な場所で、違和感を
感じるかと思いますから、
放置することなく、しっかりと病院で治療を
受けることが大切になるのではないかと思います。

自然治癒する可能性がある、とは言え
確実に自然治癒するわけではありませんし、
危険な賭けになってしまいます。
何事も、早めに病気の状態を理解して
治療なり経過観察を行うことは非常に大切なことに
なりますから、サルコイドーシスのような症状が
複数出ていたり、医師からサルコイドーシスだと
診断された場合に関しては、しっかりと
治療、観察を行っていくことが大切になります

まとめ

サルコイドーシスは難病ではありますが、
命にまでかかわることは、全体の割合で言えば
少ない部類に入ります。
が、危険な病気であることには変わりありませんし、
目に関しても失明の危険性がありますから、
そのことはしっかりと理解しておき、
適切に治療を行っていくことが大切になります。

くれぐれも放置したりしないようにすることが
大切になります。
目も、身体も、大事にしましょう!

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