原田病とは?自己免疫疾患の一つ!目や耳に大きな影響を及ぼす病気!

原田病(はらだびょう)
自己免疫疾患の一つで、全身にあらゆる部分に症状を
伴う病気になります。

フォークト-小柳-原田病の名前でも呼ばれるこの病気は、
失明の危険性もあるぶどう膜炎の症状を伴うことがあり、
放置しておくと非常に危険な病気です。
(ぶどう膜炎の詳細についてはぶどう膜炎とは?の記事でご確認ください!)

また、目以外の部分にも影響を及ぼす病気となっているので、
病院でのしっかりとした治療が必要になります。

では、この原田病について、詳しい部分をお話していきたいと思います。

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どんな病気なの?

原田病とは、ぶどう膜炎をはじめとする目の症状を伴い、放置しておけば
最悪の場合失明してしまう危険な病気ですが、
病気の原因は、目そのものではなく、
自己免疫による疾患になります。

体内のメラノサイトと呼ばれる細胞に自己免疫反応が生じることで
発症する病気とされています。
そのため、目にも症状が出ますが、目そのものに悪い部分がある、というわけではなく
この原田病が原因で目にも異常が出てきてしまう、ということになります。

そういったものになるので、症状は目だけではなく目以外の部分に
生じてしまい、様々な症状を発症してしまいます。

原因は何なのか?

メラノサイトに対して自己免疫反応が生じる…と言われても、
じゃあ、何をしてしまうと、その自己免疫反応とやらが生じてしまうのか、
ということになるかと思います。

この自己免疫反応が起きてしまう原因については
詳細は分かっておらず、現時点では原因不明です。
遺伝子の関係やウイルスの関係などが説として
挙げられていますが、これらも確実なことは言えません。

そのため、原田病自体を100パーセント予防することは
難しく、予防する、ということは困難な病気になっています。

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どのような症状が出るの?

では、この原田病と呼ばれる病気になってしまうと、
どのような症状出てしまうのでしょう亜k。
それを見ていきましょう。

原田病になってしまった場合、まずは初期症状が出てきます。
この初期症状のことを”前駆症状”と呼ぶようです。

前駆症状として出てくる症状が、
・頭痛
・めまい
・嘔吐
・微熱
などの症状になります。
これらは普通の風邪などでも見られる症状ですので、
なかなかこういった症状が出たからと言って
「あれ?原田病になったかな?」などと考える人は
少ないのではないかと思います。

その後、時間が経過するにつれて、下記のような症状が
出現してきます。
目だけではなく、耳など、様々な箇所に同時に症状が発現します。

まず、目の症状としては
・視力の低下
・目の充血
・モノが歪んで見える
・目のかすみ
・網膜剥離
・白内障
・緑内障
・ぶどう膜炎
などの症状が出ることがあります。
網膜剥離以下は、別の病気ではありますが、
原田病が引き金となって発症することがあるのです。
これらはいずれも重大な視力障害を残す可能性もある病気であり、
最終的に放置しておけば、失明に至ってしまう可能性もあるのです。

次に、耳にも症状が出ます。
耳の症状としては「めまい」「難聴」「耳鳴り」になります。
難聴は人によって程度が大きく異なり、
検査などをしなければ分からない程度の軽い難聴の人もいれば、
両方の耳がほとんど聞こえなくなってしまうほどに、難聴が
重症化してしまうケースなどもあり、注意が必要です。

さらに、発症から数か月~1年以上が経過すると
皮膚にまで影響が出始めてしまい、
皮膚の色が薄くなったり、毛の色が白くなったり、
脱毛を引き起こしたりする可能性があります。

このように、原田病は色々な部分に影響を及ぼしてしまう
可能性のある危険な病気なのです。

どのような検査で見つけるの?

まず、前駆症状の段階で原田病を見つけるのは困難です。
一般の風邪のような症状だけが出るかたちになりますから、
風邪だと診断されるケースがほとんどです。

その後、症状が出てくるにつれて、
原田病の疑いなどが出てきます。
検査としては眼科検査、耳鼻科検査、内科的検査など
色々な検査を行う必要があります。
最終的に各種検査の結果などから総合的に判断し、
原田病と診断されることになります。

目や耳の症状に関しては、どちらも、最終的に失明したり
音が聞こえなくなったりしてしまう可能性もありますから
いち早く原因を突き止めて症状を改善させるための
治療を行わなくてはなりません。

治療方法はあるの?

原田病の治療方法は存在していますが、
慎重な治療が必要になる病気です。

まず、目や耳に出ている症状に関しては
それぞれ出ている症状ごとに治療が行われます。
目などの場合は、場合によっては手術などが
必要になるケースも出てくるかもしれません。
耳に関しても、めまいなどが出ている場合、
内服薬を服用するなどして、
症状を抑えることになります。

が、目と耳の個別治療を行っても、目や耳に
異常を起こしている原因はそこにはありません。
そのため、大元となる”原田病”を治療しなくてはいけません。

原田病自体の治療にはステロイドの投与が
行われます。
ステロイドを点滴で大量に投与することにより、
治療を行うかたちですね。
その後、徐々に分量を減らして
内服薬に切り替えるなどしながら治療を行います。

ただし、ステロイドには副作用も数多く存在しており、
副作用が出るかどうかは人によってまちまちです。
副作用がほとんど出ないような人も居れば、
たくさんの副作用が出てしまって苦しむことになってしまうような人も
存在します。
そのため、原田病そのものの治療を行う際には
医師による監督指導が必要になります。
点滴によるステロイド投与を行う際には、病院で入院して
治療を受けることになる場合もあります。

なお、原田病は治療の過程で再発したり再燃したり
する可能性もあり、
ステロイド治療は慎重に進めていく必要があります。
非常に難しい治療であり、経過観察が欠かせません。
場合によっては長期化することもあり、
再発などがある場合は、数年単位に渡り、
原田病との闘病を行うことになる場合もあるようです。

一度回復しても油断ならない病気であるのは確かです。

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放置しておくとどうなる?

原田病が進行すると、目や耳に症状を発症してしまいます。
これらの症状は放置しておけば、
目の場合は、やがて失明に至る可能性もあり、
目が見えなくなってしまう可能性がありますし、
そうでなくとも、視力低下などを引き起こす可能性は
否定できません。

さらに、耳の報においても、放置しておくことで
めまいが悪化したり、耳鳴りの悪化、
場合によっては音が聞こえなくなってしまうような場合も
ありますから、放置することで
目にも耳にも最悪な結果を招いてしまう可能性があります。

そういったことにならないためにも
しっかりと病院で診察を受けて、
必要であればステロイドによる治療なども
行っていく必要があります。
くれぐれも、目の調子や耳の調子が悪くなってきたのを
そのままにしないようにしましょう。

いきなり「原田病かな?」と思う人はまずいないとは思いますが
調子を崩した場合は、早めに病院の診察を受けることを
おすすめします。

まとめ

原田病は目にとっても大変大きな脅威となる病気で、
最悪の場合は失明してしまいます。
ぶどう膜炎の原因となる代表的な病気のひとつであり、
注意が必要な病気です。

治療方法にしても、ステロイドを投与する治療方法なので
リスクが高いですが、
それでも放置しておくことは大変危険です。
医師の管理指導のもと、しっかりと治療を進めて
根本的から治療を行うことが
最善の方法であるかと思います。

目や耳の調子を崩した場合は、
早めに一度診察を受けておきましょう。

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