角膜潰瘍(かくまくかいよう)という状態を
ご存知ですか?
これは、目の角膜の部分に関する病気の中でも危険な病気で、
視力障害などが残ってしまうこともある危険な状態です。
適切に治療をすれば、避けることは可能ですが、
最悪の場合は失明にまでたどり着いてしまうこともあるため、
注意しなくてはならない症状の一つです。
こちらでは角膜潰瘍についての
原因・症状・治療法などについてまとめていきますので、
参考にしてみてください。
どのような病気なの?
角膜潰瘍は、外傷や細菌などにより、角膜の組織が
目の表面部から欠損していってしまう、というものです。
角膜にもいろいろな病気が存在しますが、
角膜の病気の中でも、重い症状のもので、早期の治療が
必要になる病気です。
場合によっては視力障害などを引き起こすこともあるため、
早期の眼科治療が必要になります。
角膜表面だけではなく、奥の部分にまで、
影響が及んでいる状態なので、放置しておけば
重大な結果を招くこともある病気になります。
原因は何?
角膜潰瘍になってしまう原因は何なのか。
それを、見ていきましょう。
原因としては「外傷」などによるもの、
もしくは「細菌」によるものになります。
アメーバ、カビなど、色々なものが原因となって
この症状を引き起こします。
不潔な手で目を触ったりすることも良くありませんし、
コンタクトレンズを正しい状態で使わなかったことによっても
細菌などによる感染を引き起こす場合があります。
その他にも、
免疫反応の異常、アルカリなどが目に入ることによるもの、
糖尿病などを起因とするものなども存在しています。
感染症系統以外では、ストレスや、重度なドライアイなども
引き金になるケースがあります。
いずれにしても、治療が必要な病気であることには変わりなく、
上記でも書いた通り、最悪の場合は視力障害を残してしまう
危険性もありますから、早々に治療を開始することが
望ましい病気になります。
症状はどんな症状?
角膜潰瘍になるとどのような症状が出てくるのでしょうか。
それを、見ていきましょう。
下記のような症状が、多くみられる場合は、注意が必要です。
・眼球の充血
・目の異物感(ゴロゴロするなど)
・目の痛み(激痛の場合もあるようです)
・涙が出やすくなる
・潰瘍ができる。
・視力低下を招く
このような症状になっています。
ただ、症状としては他の目の病気でも出てくる症状が多く、
個人レベルで「あ、これは角膜潰瘍だ!」なんていう人は
居ないと思います。
眼科を受診して、初めて自分がそういう病気(角膜潰瘍)に
なってしまっているのだと気付く場合がほとんどに
なるのではないでしょうか。
怪しいな?と思ったら…
もしも、上記で述べたような症状が出ている場合は
早めに眼科の受診をおすすめします。
角膜潰瘍による視力障害は、治療後も残る可能性のあるものに
なりますから、なるべくそうならないためにも
早期に、治療を開始することが重要となります。
また、角膜潰瘍でなかったとしても、
上のような症状が出る目の病気はいくつもありますから、
やはり、一度眼科で検査を受けておいた方が良いでしょう。
目に関する病気は、治療を早めに開始することが大切なものも
多く存在します。
そのため、怪しいな、と感じるのであれば一度眼科で検査を
してもらうことをおすすめします。
検査はどのように行うの?
検査は眼科で行うことになります。
細隙灯顕微鏡検査(検査の詳細はこちら)などで角膜の状態を確認したり、
細菌の有無などを調べ、潰瘍が最近によるものか、そうでないのかを
確認する検査なども行われます。
血液検査を行う、という情報もあります。
このあたりは眼科の先生が判断し、
検査を行うことになるかと思いますから
眼科医の指示に従って、検査を受けるようにしましょう。
角膜潰瘍の治療方法は?
角膜潰瘍になってしまった際の治療方法は、
その原因が、細菌などの感染によるものなのか、
それとも別の原因によるものなのかを見極めて、
治療を行っていく必要があります。
基本的には、角膜潰瘍の治療のために手術を行うケースは
少なく、薬による治療がメインとなります。
感染による場合の治療は
点眼薬、眼軟膏、内服薬、注射などによる投薬の治療が
中心になります。
また、感染以外の場合には
眼軟膏の使用や、治療用のコンタクトレンズの使用、
炎症を抑えるための薬などが投与されます。
ただし、上記でも症状が改善しない場合や、
角膜穿孔(角膜に孔が開いてしまう状態)が起きた場合などには
角膜移植を行う必要も出てきます。
眼科医の指導のもと、これらの治療を行っていくことになります。
ただし、治療後も、混濁が残り、視力障害が残ってしまう
可能性もあります。
それを避けるためにも、なるべく早期の治療開始が望ましい
症状になっています。
放置しておくとどうなる?
上でも書いているように角膜潰瘍を放置しておくことは
非常に危険です。
症状が進行すれば、次第に視力障害が起きるだけではなく、
視力障害が起きても放置すれば、
稀に、ではありますが、失明の可能性もあるようです。
よほど進行させなければ失明することは無いかとは思いますが、
それでも、放置していれば最終的に失明してしまう症状に
なりますから、放置することはおすすめできませんし、
基本的には眼科での治療をしっかりと受けるべきであると思います。
こちらの潰瘍は、基本的に適切な治療を行わなければ
自然治癒は難しいようです。
もしも、上記のような症状が出てきて、
それが治らず、悪化したり、しばらくの間続くようであれば
すぐに眼科を受診した方が良いかと思います。
仮に潰瘍でなければそれはそれで良い事ですし、
もしも、快癒であった場合は、なるべく早く
治療を開始した方が、視力障害などが残りにくく、
治療もスムーズに進むかと思います。
予防するためにはどうすれば?
治療法は存在するとは言え、
一番良いのは潰瘍にならないことです。
では、どのように角膜潰瘍を予防することができるのでしょうか。
予防方法についても、見てみましょう。
潰瘍にならないためのポイントとしては下記の通りです。
・眼球を傷つけないようにする
(外傷から発症することもあります)
・目を汚い手で触ったり、目に異物感があるときに
無理をしてこすったりしない
・コンタクトレンズを利用している方は、コンタクトレンズを
正しく利用することを心がける
・目に異常があると感じた場合は眼科を受診する
このあたりでしょうか。
重度なドライアイや糖尿病なども原因となる可能性があるので、
それらを予防することも大切なポイントになります。
こういった部分を気を付けることで、潰瘍になることを
予防することは可能です。
もちろん、どうにもならないこともあるかとは思いますが、
少しでも可能性を下げるためにも、上記のようなポイントは
しっかりと押さえておきましょう。
上のような予防方法は、角膜潰瘍だけではなく、
他の目の病気も予防することに繋がります。
しっかりと、覚えておきましょう。
まとめ
角膜潰瘍も、最悪の場合、失明を引き起こすことのある
危険な病気です。
初期症状としては他の病気でも見受けられる類のものに
なりますから、なかなか識別することは難しいかとは思いますが
手遅れにならないように、しっかりと対応することは
大切なことになるかと思います。
もしも、上で紹介したような症状が出ている場合は
この病気の可能性もありますし、他の病気の可能性もあります。
いずれにせよ、目に何か起きている可能性は非常に高いですから
なるべく、眼科を受診するようにしましょう!