円錐角膜とは?原因不明の進行性の病気!症状や治療法は?

目の病気の中には、原因がはっきりと分かっていないような
病気もたくさん存在しています。
そういったものになってしまうと、なかなか眼科でも
判断が行われず、自分でも困ってしまうようなことも
あるかと思います。

原因がはっきりと分かっていない病気の一つに
「円錐角膜(えんすいかくまく)」というものがあります。

こちらの記事では、この病気について
原因、治療法、症状などの情報をまとめていきます。

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どのような病気なのか?

円錐角膜とは、角膜が前方に円錐状に突出してしまう、
という病気です。
そのようになってしまう原因についてははっきりとしておらず、
今後、解明されていくものと思われます。

進行性の病気のため、徐々に症状が進んでいくのが特徴で、
数年、数十年かけてゆっくりと進行していくものが
多い病気となっています。

10代から20代前半にかけて発症する可能性の高い病気ですが、
稀に、40代、50代などでも発症する可能性があり、
決して若い世代だけの病気ではない、ということになります。

こちらについて、症状なども、順番に解説していきます。

原因は何なのか?

原因ついては、はっきりと「これだ!」と断定されているものはありません。
そのため、誰にでも発症する可能性のあるものになっています。
遺伝の可能性などもささやかれていますが、これも定かではありません。
また、目をこするクセがある人に発症しやすい、というお話もありますが、
これについてもはっきりとしておらず、
現時点ではこの病気の原因は「原因不明」というのが正しい答えになります。

原因不明なので、予防も難しいのは事実です。
なるべく目をこすったりせず、目に負担をかけないような生活を
送ることが大切、と、いうことぐらいでしょうか。
ただ、この病気を100パーセント予防する方法は、現時点では存在しません。

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どんな症状に襲われるのか…?

円錐角膜の症状はどのような症状なのか、ということについても
見ていきましょう。
症状としては、「視力の低下」が主な症状になります。

視力が急激に低下する場合あどもあるほか、
「モノが歪んで見える」症状や「眼精疲労」「複視」などの
症状が出てくることもあるようです。

ただ、初期の症状としては視力低下や、乱視の症状などに
なるため、単なる視力低下だと勘違いして
そのまま放置してしまうようなケースもあるようです。

失明だとか、目の痛みだとか、そういうところまで進むことは
あまりないようですが、
視力の低下は避けられない病気です。

なお、症状は、数年、数十年単位でゆっくりと
進行していくのが特徴となります。
急激に進行するタイプもあるようですが、
基本的には”ゆっくり”ということになりますね。

じわじわと症状が進行していくものですが、
そのまま「失明」してしまうものではなく、
10年や20年程度で症状の進行が止まることも多いものになっています。

また、40代や50代で発症して、
若い頃に発症するよりも、急激に症状が進行するタイプなども
存在しているようです。
急激な視力変化があった場合は、眼科に相談しましょう。

検査はどのように行うの?

検査としては痛みを伴うようなものはありません。
まずは細隙灯顕微鏡検査(詳しくはこちら)を行い、
そこで、角膜に以上が認められた場合は、
角膜形状解析装置による検査を行い、角膜の状態を精密に検査、
検査の結果次第で円錐角膜であると診断されるかたちになります。

初期症状は軽い視力の低下である場合がほとんどなので、
自分から、「この病気になったかもしれない」と考えて眼科を
訪れたりするのではなく、視力が低下したことなどで、
眼科を訪れた際に、偶然見つかる、というようなケースも多いようです。

いずれにせよ、視力や見え方に何か異変を感じたら眼科を受診した方が良い、
ということになりますね。

治療方法は?

では、円錐角膜はどのように治療を行えば良いのでしょうか。

治療は進行度や角膜の突出度によって異なります。
円錐角膜になってしまった=手術、というわけではありません。
軽度な場合に関しては眼鏡やコンタクトレンズなどを用いることで、
充分な視力を得ることができるようですが、
進行度、突出度などによってはそれでは不足なため、
治療には「ハードコンタクトレンズの使用」が行われることが
多いものになっています。

中度までの症状であれば、このハードコンタクトレンズにより
視力を回復させ、角膜の突出を抑えることができますから
手術などに関しては必要ありません。

ハードコンタクトレンズによって対応できない場合に関しては
手術による治療となり「角膜移植」が行われることになります。
角膜移植に関しては、提供角膜などの不足から、手術までに
少し時間がかかるケースもあるようです。

他に、保険適用外の治療方法がいくつか存在しますが、
一般的にはあまり行われていない治療方法となります。

角膜内リング
保険適応外治療の一つで、リングを挿入することで、症状を抑えます。

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治療後の経過観察など

治療後は経過観察を行うカタチになります。
ハードコンタクトレンズなどで、視力などが安定し、
角膜の突出も、押さえることができれば、特に手術などの必要はありません。
が、眼科医の指示に従って、定期的に検査を受ける必要はあるかと思います。

手術を行った場合に関しては医師の注意をよく聞き、
医師の指示に従って行動するようにしましょう。

なお、こちらの病気で失明する可能性は限りなく低く、
基本的には失明することはない、と考えても大丈夫です。
ただし、視力の低下など、視界に問題を生じますから、
早めにしっかりと治療をしておくことは大切になります。

症状を放置しておくと?

症状を放置しておくと、ゆっくりとその症状は進行していきますが、
10年、20年程度で、その症状の進行は止まります。
ただし、視力の低下は避けられませんし、
場合によっては大幅に視力が低下してしまう場合もあるかと思います。

失明の危険性はほとんどないようですが、
それでも”絶対”はありません。
やはり、異常な視力低下などを感じる場合は、
眼科を受診することをおすすめします。

視力が低下する病気は、この円錐角膜だけではなく、
他にも色々な病気があるわけですから、決して油断することなく、
おかしいな?と思ったら眼科を受診するようにしましょう。
発見が早ければ早いほど、その後の治療は、軽度なもので済みます。

レーシック手術は厳禁!

視力の回復方法として、レーシック手術(詳しくはこちら)がありますが、
この病気に対して、レーシック手術は禁忌とされています。
レーシック手術により、角膜を削ってしまうと、
より円錐角膜の症状が進行してしまうことになるため、
レーシック手術でこの病気による視力低下を改善することはできません。

もしも病気を知らずに、レーシック手術を申し込んでしまったとしても、
レーシック手術を行う前には事前に検査がありますから、
知らないままレーシック手術をしてしまって、円錐角膜を悪化させてしまう、
ということはないとは思いますが、
念のため、そういうこともある、というのは頭に入れておいた方が
良いかとは思います。

まとめ

失明に至る病気ではありませんが、発症する原因は不明で、
視力低下を伴う病気です。
なってしまった場合は、視力の低下などを最小限に
押さえるために、しっかりと眼科を受診して、
治療を行っていくようにしましょう。

なお、視力低下に結び付く病気は、この円錐角膜以外にも
たくさんありますから、
とにかく、視力が急激に低下するなどの症状が見られた場合は
眼科で検査を受けておくのが、一番安心な方法であるかと思います。

何かあってからでは遅いのでおかしいと思ったら
眼科に行きましょう!

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