色相配列検査(しきそうはいれつけんさ)は、
色覚異常(しきかくいじょう)の検査方法の一つで、
正しく色が把握できているかどうかを調べるために
用いられる検査の一つです。
一般的に行われるのは、
パネルD-15と呼ばれる検査方式になります。
色覚異常の検査には色々な種類がありますが
こちらの検査は比較的多く行われているタイプの
検査になります。
この検査の方法、どんな時に行われるのか、
痛みなどはないのか、という点について
解説をしていきたいと思います。
色覚の異常とはなに?
色覚異常とは、色の見え方が他の人とは
異なって見える状態ですね。
つまりは、多くの人にとって、青に見えるものが
別の色に見えたりだとか、そういう症状です。
先天性と後天性のものがそれぞれ存在しており
先天性は遺伝によるもので、生まれつき両眼に発生しますが
症状が悪化したりすることはなく、色の見え方が違う以外には
特に症状が出ない、というのがふつうです。
(先天性色覚異常についてに詳細はまとめてあります)
一方の後天性の色覚異常は
加齢や病気・けがなど色々な原因があり、
片眼や両眼に発生したり、場合によっては視力低下など他の症状も
伴ったりと、先天性と比べると症状が多様です。
こちらの場合は、病気などが原因であれば、
色覚異常が進むこともありますし、他の症状が進行
してしまうようなこともあるので、原因の特定が
大切になってきます
(後天性色覚異常についてに詳細をまとめてあります)
これらがまとめて「色覚異常」と称されており、
その検査の方法の一つが「色相配列検査」になるのです。
どのような検査方法なの?
色覚異常の検査方法の一つで、
色覚異常の程度が強いかどうかを確認するための検査となります。
円形状の異なる色を順番に並べていく、という
検査になっており、その結果によって
色覚異常が強いかどうかを判断します。
基本色がひとつ指定されており、
その色から近い順番に、15の色を並べ替える、
というもので、
基本色に近い色から、順番に並べていき、
その結果で、程度を判断する、というものですね。
検査の内容としては、
15色の色を見て、それを正しい順番に並べ替えていく、
というものになっており、
やり方自体は難しいものではありません。
ざっくり言ってしまえば、
見て、並び替える、という手順だけになりますから、
難しいことはありませんし、痛みを伴ったりする
心配もありせんから、不安に思ったりする必要は
ありません。
検査が行われる際には、病院の先生から
ちゃんと説明があると思います。
細かい部分のやり方は病院によって
若干異なる可能性がありますから
その点に関しては注意しましょう。
ただ、基本的には、
見て、並べ替える、というだけなので、
そんなに難易度の高い検査ではありません。
検査結果はどんな感じ?
15色の色を正しく並べ替えられた=色覚異常ではない、
というわけではありません。
と、いうのも軽度な色覚異常であれば
この検査はクリアできてしまうのです。
そのため、色覚異常が重度かどうかを
確かめるための検査となっており、
そもそも色覚に異常があるのかどうかを
確かめるためには、あまり適していないものになります。
重度な色覚異常である場合は、当然、正しい順番に
色を並び替えることはできませんが
軽度な場合は、この検査をクリアできてしまう、
ということは覚えておきましょう。
ちなみに、色覚異常の分類によって
並べ替え方に特徴が出るそうなので、
程度が強く、並べ方に変化が出る場合に
関しては、この検査から、色覚異常の
分類を行うことも可能になっています。
他にも検査方法は色々と!
色覚異常の検査方法としては
色相配列検査にも色々な検査方法があります。
どの検査が行われるかは受診する病院の設備や、
自分自身の色覚異常の状態などによっても異なります。
参考までに、ご紹介していきます。
・色覚検査表(しきかくけんさひょう)
もっとも一般的に行われている検査です。
色の中に隠れる数字を見つけて答える検査ですね。
表にはいくつかの種類がありますが、基本的に
検査方法は、「見て、答える」なので、
やり方自体は簡単です
(・色覚検査表の解説記事も参考にどうぞ!)
・ランタンテスト
機器を使った検査です。
小さな光を見て、その光の色を答える、という検査になります。
色覚異常を持つ方にとっては、難易度が高い検査です。
(ランタンテストの解説記事も参考にどうぞ!)
・アノマロスコープ検査
唯一、医学的にはっきりと色覚異常の診断が出来る検査です。
2種の黄色の光を見て、同じ色に見えるタイミングから
診断を行います。
これもやり方としては「見て、答える」なので、ルール自体は簡単です。
ただ、この検査は機器が高額なこと、専門的な知識が必要であることから
検査自体を行っている医療機関が少ないのも事実です。
(アノマロスコープ検査の解説記事も参考にどうぞ!)
検査の種類としては以上になりますね。
どの検査が行われるかは設備・状況等によって
医師が判断します。
まとめ
色覚異常の検査の一つをご紹介しました。
どの検査の場合でも、色覚異常の検査の基本は
「見て・答える」ことですから、それほど難しいものはありません。
痛いだとかそういうこともないので、
よく聞きなれない名前の検査を出されると
「えっ?」って思ってしまうかもしれませんが
色覚に関する検査であれば、怖いもの、難しいものなどは
ないと思いますから、その点は安心して下さい
※後天性色覚異常で、別の病気が原因の場合は
ここにはない検査をする可能性もあります。